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研究内容NEWS&FAQ

四ヨウ化チタンを用いた立体選択的新規炭素-炭素結合形成反応とその応用

 非環状内部アルキニルケトンのヨードアルドール反応は、四置換アルケンを立体選択的に合成でき、またカップリング反応に用いることが可能なヨウ化ビニル構造も同時に形成できるため、有機合成上有用な反応である。また、カップリング後の環化反応により、ヘテロ環合成にも応用が可能となる。
           
 しかしながら、これまでに多くのジアステレオ選択的ハロアルドール反応が報告されているにも関わらず、非環状内部アルキニルケトンに対するハロアルドール反応は、ジアステレオ選択性の克服に至っておらず、その解決法が強く望まれている。
 本研究テーマでは、四ヨウ化チタンの優れたヨウ素化能力および中程度のルイス酸性を活用し、内部アルキニルケトンであるγ-アルコキシα,β-アルキニルケトン誘導体を用いた、ジアステレオ選択的ヨードアルドール反応の開発を検討し収率、ジアステレオ選択性を克服した新たな手法の開発に成功している。また、得られたヨードアルドール体からの、薗頭カップリングを経由する連続的四置換フランへの変換にも成功している。



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